読まなければよかったのに日記

店舗:横浜市中区伊勢佐木町4-114-101 絶版文庫・古書漫画高価買取致します

すみません。100円ください。

11月24日(火)

8時起床。のんびり梱包を済ませて車で出勤。

開店前、近くのポストに向かっていると、向こうから来た20代くらいのお兄さんが、おばさんに「すみません。すみません。」と話しかけた。

道でも聞くのかなと思ったら、「すみません。100円くれませんか?」と。

おばさんが無視してると、サッと踵を返して何事も無かったかのように、何か歌いながらコンビニに入っていった。朝からなんなん?

彼の様が終始、「おばさん、100円落としましたよ」「あら、ありがとう」「いえいえ」くらいのさりげなさだったのがやたら不気味だった。心臓が強いというより、心が完全になくなってる感じ。

大学生の頃、スーパーでお昼ご飯を買って帰る途中の住宅地に普通の道で、向こうから来たスーツの男の人がニコニコしながら「これ持ってもらえませんか?」と、財布を差し出してきたことがある。財布のセールス?こんな場所で?持つ?と思ったが、その財布を見たら、明らかに中にいろいろ入ってる、数年は使ってると思しき財布で、相手の意図が全くわからず怖くなって逃げだしたことを思い出した。未だにたまに考えるのだけど、何の目的で財布を持たせようとしたのか全くわからない。

まあ伊勢佐木町なんでいろんな人がいますわな。

 

11時。今日は降るのか?降らないのか?よし!降らないに賭けた!と均一全面展開で開店。午後から降りだす。

引き続き一日値付け。レジ前に積んであった未整理の文庫50本をようやく片付けた。閉店後、車に乗せた本の運び込み。50本片付けた跡地に60本置く。残りは空いてる所に適当に積んで帰る。

 

家の近くのドラッグストアでお米と洗剤を買う。

このお店に2,3年前から勤めてる女の子。最初見た時は明らかにやる気がなく、台車を足で蹴って押したり、一挙手一投足が完全にふて腐れ感全開で密かに「キレる十代」とあだ名をつけていたのだが、去年あたりから、見違えるようにキビキビ動くようになった。今日は薬剤師が着てるような白い服を着てたので、何か資格でも取ったか、職場内でちょっと偉くなったんだと思う。この店は何かものすごいバイト研修システムでもあるんだろうか。その研修システムを持ってすれば、道行く人に「すみません。100円くれませんか?」って言って回る兄ちゃんを、「すみません。100円あげます」という金配り兄さんに変えることもできるかもしれない。と妄想したが、それはそれでやべーやつだなと思った。