6時起床。起きた瞬間、「自称ラスボス」について抱えていたモヤモヤの正体がわかった。
だいぶ前、「自称ラスボス」と書かれたTシャツを見て「なんか嫌だな」と思ったものの、割とどうでもいいことなので深く考えずすっかり忘れていたのだけど、寝ている間に考えていたらしい。
ただの「ラスボス」ではなく「自称」とつけることによって、「こんな風貌ですがラスボスなんです。まあ自称なんですけどね笑」という、ボケている自分を俯瞰して見ていることを表明してしまっている点にモヤモヤしていたんだと思う。
漫才とかコントのボケの人が「私今ボケてます」っていうのを表明するなんて最悪じゃない。ただ「ラスボス」だけでいいんですよ。そしらぬ顔で「自分はラスボスです」という態度を貫くのがボケなんじゃないでしょうか。「俺はラスボス」というボケが面白いかどうかはまた別の話ですが。
以前設計の仕事をやっていた時、朝起きた瞬間にその時期描いていた図面の数値や構造の間違いに気がついたり、図面とにらめっこしてても思いつかなかった加工法を思いついたりしたことが何回かあった。ミュージシャンでも起きた瞬間にフレーズやメロディを思いつくことがあるらしいので、寝ている時の脳の働きってすごいんじゃないかと思っている。
梱包発送してお店に寄り組合へ。ツイードさんとちょっと音楽の話。最近ツイードさんが聞いてる音楽を聞くと、
「最近あれを初めてちゃんと聞きましたよ。あれ。なんだっけ。あれですよあれ。レモンの人。」
レモンピープルかと一瞬思ったが、米津玄師のことだった。微妙に古いな。
「あとあれもいいですね。あれあれ。・・・キング・グヌー」
僕も流行の音楽は疎いので、お互い会話のおじさん感がすごい。ヨレヨレ。
「ボノボは良くないですか?ninja tuneの」とふると
「ああ、ボノボいいよね」と、さっきまでヨレヨレな感じの会話だったのが、好きなジャンルの話になると急にシャンとしてたのが面白かった。
ニガミ17才とryutistのニューアルバムがいいということと、キンググヌーではなくキングヌーであることを伝える。
大市の出品物をまとめて、12時所沢へ出発。
青梅街道の「無添 くら寿司」の看板をみてまたモヤモヤする。「無添」って何かね?
通常「無添加」というとなんとなく、体に悪いものは入ってませんよ的な感じを受けるが、何を添加してないのかわからないし、そもそも「無添」だから実際には全く意味がわからない。ただフワッと騙されてるような気がする。
ちょっと前までラジオで「買取専門だから、どこよりも高く査定します!」という中古車買取のCMをやっていたが、自分の所で販売しないんだったら買い取った車はオークションなどで業者に売るしかないわけで、その専門店の買取価格はオークションの相場より当然安くしなければならない。専門店の買取金額がオークションの相場以下じゃないと利益がでないのに対し、自社で販売する店はオークションの相場以上で買い取っても利益を出すことは可能。つまり自社で買取販売する店より買取専門店の方が基本的に査定額は安くなるはずなんだけど、専門店という言葉の強さと勢いで、なんとなく説得力がある感じはする。どう考えたっておかしいんだけど、よく知らない人はフワッと騙されそう。
所沢街道に入り、街道沿いのガスト内の唐揚屋の「からあげグランプリ 3年連続金賞」の看板が目に入る。まただ。また企業がフワッと騙してくる。気がする。
毎年金賞が複数いるかもしれんし、金賞の上に優秀賞とか最優秀賞とか大賞とかあるかもわからんし、そもそもからあげグランプリとか知らんし、もしかしたらモンドセレクションみたいなのかもしらんし。
実際、本当においしい唐揚げを決めるコンテストで優勝したのかはわからないし調べてないけど、そういうよくわからない権威がありそうなものをフワッと信じてしまうのはちょっと危ないんじゃないかな。ていうかガストだし。
インフルエンサーとかカリスマなんとかとかブックなんとかにも通じる、権威主義的な人の心を利用する胡散臭さを感じちゃう。
2時頃所沢着。並べ。どの催事でも、「なんでこんな本に値付けしたんだ」とか「これは持ってこなくて良かったな」とか「全然売れる気がしない」とか思いながら、悲観的な気持ちで本を並べてる。
6時ごろ組合に戻り明日搬入する分の積み込み。
福田さんがいたので、昼にツイードさんと話していたことを話すと、福田さんもおじさんという自覚があるらしく、EDMの良さがわからないと言っていた。
僕もEDMはよく知らないので「EDMってテクノですか?ハウスみたいなの?」と聞いたが、そもそもこと質問がトンチンカンなんだと思う。
サマソニのヘッドライナーがEDMのミュージシャンらしいのだけど、全然良くないとのこと。それはもう、シカゴハウスから聞いてきた人が、ビックビートなんて全然良くないという感じじゃないですかね。という、例えもまた微妙な結論に落ち着く。